院住さんとサーンチー(2)


仏塔は日本にも五重塔として伝わりました。
インドでは石作りの仏塔の周りに欄楯(らんじゅん)と東西南北に門があります。
この門をトーラナといいますが、多くの装飾が彫り込まれています。
この彫り込まれた絵はお釈迦様のご生涯や前世の話(本生話)がモチーフになっています。

北門裏面には写真のような絵が彫り込まれています。
物語のタイトルは「降魔成道」といいます。
大きく描かれた異形の人々と左側に大きな木が描かれていますね
この木がお釈迦様です。

お釈迦様が娑婆を去って入滅なされた当初数百年のあいだ、仏様を人の形であらわしてはいませんでした。
紀元前100年ごろにガンダーラやマトゥラーという地域で仏像が盛んに作られるのがはじめです。
それ以前はこのように仏様は菩提樹や仏足石、経行石(きんひんせき)や法輪でもってそのお徳(はたらき)を形にしていました。
現在仏像にみるお徳(はたらき)は良ての形(手印相)で見ることができます。

菩提樹のお釈迦様はまさに覚り(さとり)を開かれる直前
魔の王やその眷属たちがお覚りの邪魔をしようと襲い掛かるシーンです。
中央左に描かれた椅子に腰かけた立派な人が魔の王さまです。

左側菩提樹に寄り添うように小さな少女が描かれています。
スジャータという少女で、お釈迦様がお覚りになる前、ミルクがゆを布施してお釈迦様を助けました。
ミルクがゆを食べたお釈迦様は菩提樹の下で7日間を7回瞑想され覚られたと伝えられています。

襲い掛かる悪魔(煩悩)に打ち勝ちついにお覚りになられ、今日われわれに伝わる仏法が完成されました。

2019年09月26日